昨日の記事「『上皇陛下の想い』を濫用する参政党・梅村みずほ」をアップ後、「そういえば、似たような気持ちになった事がちょっと前にあったような…」と思っていたのですが、思い出しました。今年6月の衆院法務委員会における、参政党・吉川里奈議員の発言です。
「愛子天皇への道」で、当該の質疑が文字起こしされています(いや〜、本当に記録は大事ですね。素晴らしい仕事!)。
文字起こし 竹田恒泰参考人 立憲・米山隆一議員&参政・吉川里奈議員 衆院法務委員会 「選択的夫婦別姓法案」参考人意見陳述(2025年6月10日)
上記から、吉川議員の発言を抜粋。
戸籍制度や婚姻制度の根幹が変われば、皇室の継承やその安定性に影響が及ぶのではない かという心配の声を聞いています。
その後、参考人として招致された竹田恒泰の陳述をはさんで
私もですね、そして我が党も、男系の皇室の維持が必要であると思っておりますので、お聞きをさせていただきました。
上記記事でのまいこさんのまとめや、立憲・米山議員の質問に別観点から一つ加えると、参政党は「女性皇族が婚姻後も身分を残すことには賛同するが、配偶者と子には皇族の身分を与えない」という主張です。
皇族の世帯の中に、別姓どころか「別身分」まで作る事を主張している政党が、夫婦別姓にすると家族観が壊れるという主張のために皇室を利用するって、欺瞞にも程がある。
ここの構造、昨日の記事で書いた土葬の議論における梅村みずほ議員と全く同じで、「民」を縛るための錦の御旗(←まさに、本来の意味!)として皇室の権威を使っているんです。
これは、各議論のテーマを超えて、社会の中で不遇を感じている人が「皇室を憎しみの対象にしてしまいかねない」大変危険な行いである事が、参政党の議員諸氏には1mmも想像できないのだろうか?
しかも、そこで展開される価値観は、天皇・皇后両陛下をはじめ皇族の皆様の、普段のお言葉やなさりようから感じられるものとは乖離した内容が非常に多い。要するに彼らが欲しいのは天皇・皇室の「権威のみ」であって、それをアクセサリーにして自分を飾れれば、(秋篠宮さまの表現を借りれば)「生身の人間」としての皇族方の想いなど全くどうだって良いと思っているのでしょう。
彼らは、皇室と国民の「関係性」にとことん無関心なようですが、そもそも家族やコミュニティにおける問題も、その芯にあるのは「制度」ではなく「関係性」です。
今回は(前記事からの流れで)参政党議員に対する批判として書きましたが、いわゆるネトウヨ的主張には、常に変化し続ける「関係性」への思慮が薄すぎるものが多い。
それはそのまま、高市政権が日本の「国際関係」をズタズタにしている姿とも、そっくりそのまま重なっています。





















